合併症妊娠と起こりやすい異常|第107回医師国家試験A1

第107回医師国家試験 A1(2013年)

正答:e

問題

合併症妊娠と起こりやすい異常の組合せで正しいのはどれか。

a.糖尿病――頸管無力症

b.慢性腎炎――前置胎盤

c.気管支喘息――双胎間輸血症候群

d.甲状腺機能亢進症――巨大児

e.全身性エリテマトーデス〈SLE〉――流産

正答の理由

SLEでは、抗リン脂質抗体(ループスアンチコアグラント・抗カルジオリピン抗体)の合併や腎炎・高血圧により、流産・死産・胎児発育不全が増えます。反復流産の背景としてSLEが後に診断されることもあります。

各選択肢の検討

a.糖尿病――頸管無力症。誤り。糖尿病合併妊娠で増えるのは先天異常・流産・巨大児・妊娠高血圧腎症・死産などです。頸管無力症の危険因子は結合組織疾患、円錐切除、頸管裂傷など頸部の構造的要因で、糖尿病は挙げられません。

b.慢性腎炎――前置胎盤。誤り。腎機能障害を伴う妊娠では妊娠高血圧腎症・胎児発育不全・死産が問題となり、胎盤付着部位の異常である前置胎盤とは結び付きません。

c.気管支喘息――双胎間輸血症候群。誤り。双胎間輸血症候群は胎盤を共有する一絨毛膜双胎の血管吻合による病態です。コントロール不良の喘息で増えるのは胎児発育不全・早産・妊娠高血圧腎症です。

d.甲状腺機能亢進症――巨大児。誤り。コントロール不良の甲状腺機能亢進症ではむしろ胎児発育不全や死産が増え、巨大児は糖尿病で起こりやすい異常です。

e.全身性エリテマトーデス〈SLE〉――流産。正しい。SLE、とくに抗リン脂質抗体陽性例では流産・死産のリスクが高くなります。

覚えるポイント

流産はSLE(抗リン脂質抗体)、巨大児は糖尿病、胎児発育不全は甲状腺機能亢進症と対応させる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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