第106回医師国家試験 I56(2012年)
正答:c
問題
20歳の男性。右眼を開けられないことを主訴に来院した。今朝、起床時に右の開瞼が困難であることに気付き、その後も改善しないため受診した。10日前から、同居の弟の両眼に同様の症状がみられているという。体温36.2 °C。流涙を認める。顔面の写真(別冊No. 12A、B)を別に示す。
この疾患でみられないのはどれか。
a.眼脂
b.偽膜形成
c.虹彩毛様体炎
d.点状表層角膜症
e.耳前リンパ節の圧痛


正答の理由
片眼の結膜炎と同居者への伝播、写真の強い結膜充血はアデノウイルス性結膜炎を示唆します。この疾患では偽膜や角膜上皮障害、耳前リンパ節圧痛を伴うことがありますが、虹彩毛様体炎は典型的ではありません。
画像の見方
別冊No.12A・B(物理p.17)を目視。右眼の結膜充血・眼脂と、眼瞼結膜の著明な充血を確認した。
各選択肢の検討
a.眼脂。流涙や眼脂はアデノウイルス性結膜炎でみられます。
b.偽膜形成。偽膜は重症のアデノウイルス性結膜炎で形成されることがあります。
c.虹彩毛様体炎。正しい。アデノウイルス性結膜炎では結膜炎や角膜上皮障害を生じますが、虹彩毛様体炎はこの疾患の典型的所見ではありません。
d.点状表層角膜症。角膜上皮障害として点状表層角膜症を生じ得ます。
e.耳前リンパ節の圧痛。耳前リンパ節の腫脹・圧痛はウイルス性結膜炎、特に流行性角結膜炎でよくみられます。
覚えるポイント
流行性角結膜炎は結膜充血・流涙・耳前リンパ節腫脹を呈し、角膜上皮障害や偽膜を伴う場合がある。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。