第106回医師国家試験 I41(2012年)
正答:c
問題
6歳の男児。昨日からの咽頭痛と39.0 °Cの発熱とを主訴に来院した。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。リンパ節の腫脹を認めない。皮疹を認めない。咽頭部の写真(別冊No. 7)を別に示す。
原因として考えられるのはどれか。
a.麻疹ウイルス
b.パルボウイルスB19
c.コクサッキーウイルス
d.単純ヘルペスウイルス
e.ヒトヘルペスウイルス6

正答の理由
軟口蓋・口蓋弓に小水疱や浅い潰瘍を生じ、発熱と咽頭痛を伴うヘルパンギーナの所見です。主な原因はA群コクサッキーウイルスなどのエンテロウイルスです。
画像の見方
咽頭後方、軟口蓋・口蓋弓に小さな水疱/潰瘍性病変がみられ、ヘルパンギーナに合う。
各選択肢の検討
a.麻疹ウイルス。発熱に続いて咳・鼻汁・結膜炎、全身性発疹を来しやすく、限局性の口蓋水疱性病変とは異なります。
b.パルボウイルスB19。伝染性紅斑や一過性 aplastic crisis の原因で、ヘルパンギーナの咽頭病変を起こす代表ウイルスではありません。
c.コクサッキーウイルス。正しい。ヘルパンギーナはコクサッキーA群を中心とするエンテロウイルス感染で、後咽頭の小水疱・潰瘍が特徴です。
d.単純ヘルペスウイルス。歯肉口内炎などを起こしますが、典型的なヘルパンギーナの原因ではありません。
e.ヒトヘルペスウイルス6。突発性発疹の原因であり、後咽頭の水疱性病変を示す本例の原因としては考えにくいです。
覚えるポイント
小児の発熱・咽頭痛に後咽頭の水疱/潰瘍があればヘルパンギーナ(エンテロウイルス)を考える。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。