第106回医師国家試験 H25(2012年)
正答:d
問題
78歳の男性。1か月前に重症肺炎で集中治療室に入院し、全身状態が改善したため7日前から一般病棟に移っている。意識は清明。認知機能と嚥下機能とに異常を認めない。食事形態を工夫したが、患者は食事を拒否し終日ふさぎこんでいる。患者は経管経腸栄養も拒否している。
現時点の対応として適切なのはどれか。
a.食欲の回復を待つ。
b.終末期として対応する。
c.中心静脈栄養を開始する。
d.患者の心理状態を評価する。
e.介護保険施設への入所を勧める。
正答の理由
肺炎後に全身状態が改善し認知・嚥下機能も保たれているが、食事・経管栄養を拒否しふさぎこんでいる。抑うつや不安などを含め心理状態を評価する。
各選択肢の検討
a.食欲の回復を待つ。拒否の背景を評価しないまま待つと、抑うつ・不安などへの対応が遅れる。
b.終末期として対応する。肺炎後に全身状態は改善し、食事拒否だけで終末期とは判断できない。
c.中心静脈栄養を開始する。本人は経管栄養も拒否しており、意向や心理状態を調べず侵襲的栄養を始めるべきでない。
d.患者の心理状態を評価する。終日ふさぎこみ食事を拒否する理由として、抑うつや不安などを評価する。
e.介護保険施設への入所を勧める。退院先を先に決めず、まず拒否の原因と本人の希望を把握する。
覚えるポイント
治療・食事拒否の背景を本人の心理状態と意向から評価する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第106回医師国家試験問題および正答
- Appetite – decreased: MedlinePlus Medical Encyclopedia
- 厚生労働省:第106回医師国家試験 H問題
- 厚生労働省:第106回医師国家試験 正答表
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。