腸重積に伴う循環不全への初期対応|第106回医師国家試験H23

第106回医師国家試験 H23(2012年)

正答:c

問題

10か月の乳児。腹部膨満と血便とを主訴に来院した。7日前から、不機嫌になって嘔吐しては急に機嫌が良くなるという状況が繰り返しみられたため、4日前に自宅近くの診療所を受診したところ、急性胃腸炎の診断で整腸薬を処方された。その後、次第に嘔吐が頻繁になってきたため、3日前に再び同診療所を受診し、点滴を受けて帰宅した。本日になって血便も伴うようになり、ぐったりしてきたため同診療所から紹介されて受診した。

意識は傾眠状態で刺激への反応が弱い。体温35.9℃。心拍数128/分、整。血圧74/48 mmHg。呼吸数24/分。顔面は蒼白である。腹部は膨満している。黄色の液体を頻繁に嘔吐している。

現時点の対応として適切なのはどれか。

a.浣腸

b.便培養

c.急速輸液

d.注腸造影

e.抗菌薬の投与

正答の理由

反復する疝痛様の経過に血便が加わり、傾眠、頻脈、低血圧、蒼白がある。腸重積が疑われるが、まず急速輸液でショックを是正し、その後に画像検査や整復を進める。

各選択肢の検討

a.浣腸。ショックを伴う不安定な状態では、処置より循環蘇生が先である。

b.便培養。病原体検索は低血圧と傾眠を伴う循環不全への初期対応に優先しない。

c.急速輸液。頻脈・低血圧・蒼白・傾眠から循環血液量低下が疑われ、等張液で蘇生する。

d.注腸造影。診断・整復に用いるが、ショック時は蘇生を先行させる。

e.抗菌薬の投与。感染症治療の適応を検討しても、まず循環不全を是正する。

覚えるポイント

腸重積が疑われてもショックがあれば検査・整復より循環蘇生が優先される。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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