原発性月経困難症|第106回医師国家試験H21

第106回医師国家試験 H21(2012年)

正答:e

問題

18歳の女子。月経時の下腹部痛を主訴に来院した。15歳ころから月経時の下腹部痛を自覚するようになった。下腹部痛は月経開始日から始まり、軽い頭痛と悪心とを伴う。今回は特に症状が強かったため、月経3日目に受診した。初経は13歳。月経周期は28日型、整。経血量は正常範囲内である。体温36.0℃。脈拍84/分、整。血圧112/72 mmHg。内診所見上、子宮は正常大で可動性は良好である。卵巣を触知しない。

血液所見:赤血球380万、Hb 11.8 g/dL、Ht 36%、白血球7,800、血小板18万。CRP 0.7 mg/dL。

診断として最も考えられるのはどれか。

a.卵巣出血

b.子宮頸管炎

c.子宮内膜炎

d.子宮留膿症

e.月経困難症

正答の理由

月経開始に伴う反復性下腹部痛に頭痛・悪心を伴い、内診で器質的異常が示されていない。月経困難症が考えられ、発症時期から原発性が示唆される。

各選択肢の検討

a.卵巣出血。急な腹痛や腹腔内出血が主となる病態で、月経開始時に反復する周期性疼痛とは合わない。

b.子宮頸管炎。帯下や頸管炎症所見を欠き、思春期から続く月経随伴痛を説明しない。

c.子宮内膜炎。発熱・子宮圧痛など感染徴候がなく、周期的な月経開始時の痛みとは異なる。

d.子宮留膿症。通常は子宮腔排出路閉塞や感染所見を伴い、本例の経過を説明しない。

e.月経困難症。月経開始とともに反復する痛みと頭痛・悪心があり、内診に異常を認めない。

覚えるポイント

思春期からの月経開始時の周期性疼痛と正常な骨盤所見は原発性月経困難症を示唆する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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