便秘・乾燥肌・脂質異常とCK上昇から疑う甲状腺機能低下症|第106回医師国家試験G44

第106回医師国家試験 G44(2012年)

正答:d

問題

52歳の女性。会社の健康診断で総コレステロール270 mg/dlと血清CK 400 IU/l(基準30〜140)とを指摘され来院した。自覚症状は特にない。生来健康であり、サプリメントを含め薬は服用していない。運動習慣はなく、転倒の既往もない。最近、便秘と乾燥肌とが気になっているという。

診断のためのスクリーニング検査項目として適切なのはどれか。

a.GH

b.LH

c.FSH

d.TSH

e.ACTH

正答の理由

便秘と乾燥肌は甲状腺機能低下症に合う症状で、総コレステロール上昇とCK上昇も同症でみられます。薬剤・運動・外傷によるCK上昇が考えにくく、まず甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定して甲状腺機能低下症をスクリーニングします。

各選択肢の検討

a.誤り。GHは成長・代謝に関わる下垂体ホルモンですが、便秘・乾燥肌・高コレステロール血症の組合せを評価するスクリーニング検査ではありません。

b.誤り。LHは性腺機能を評価するホルモンで、本例の症状や脂質・CK異常から疑う病態を調べる検査ではありません。

c.誤り。FSHは卵巣機能や性腺機能の評価に使いますが、甲状腺機能低下を調べる検査にはなりません。

d.正しい。TSHは原発性甲状腺機能低下症のスクリーニングに用いられます。甲状腺機能低下症は便秘・乾燥肌に加え、脂質異常や筋障害によるCK上昇を来しえます。

e.誤り。ACTHは副腎皮質機能を評価する下垂体ホルモンで、本例の症状・検査所見から最初に調べる項目ではありません。

覚えるポイント

甲状腺機能低下症では便秘・皮膚乾燥のほか、高コレステロール血症やCK上昇も起こりうる。初期スクリーニングはTSH。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第106回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました