体外受精・胚移植の適応|第106回医師国家試験G37

第106回医師国家試験 G37(2012年)

正答:b・e

問題

体外受精・胚移植の適応となるのはどれか。2つ選べ。

a.不育症

b.乏精子症

c.子宮筋腫

d.黄体機能不全

e.両側卵管閉塞

正答の理由

体外受精・胚移植(IVF-ET)は、卵子と精子を体外で受精させて胚を子宮へ戻す方法で、卵管を通らずに妊娠させることができ、少数の精子でも受精を成立させられます。そのため卵管因子(両側卵管閉塞など)や男性因子(乏精子症、重症例では顕微授精を併用)が代表的な適応です。妊娠は成立するが流産・死産を繰り返す不育症や、内分泌治療で対応する黄体機能不全、手術などで対応する子宮筋腫は、それ自体ではIVFの適応になりません。

各選択肢の検討

a.誤り。不育症は妊娠は成立するものの流産・死産を繰り返す状態で、不妊症とは区別されます。抗リン脂質抗体症候群や子宮形態異常など原因の評価と治療が中心で、受精の過程を体外で行っても解決しません。

b.正しい。乏精子症など男性因子の不妊はIVFの適応で、精子数が非常に少ない場合は卵細胞質内精子注入法(顕微授精)を組み合わせます。

c.誤り。子宮筋腫(特に粘膜下筋腫)は着床障害の原因になりえますが、治療は筋腫核出術などで、IVFを行っても子宮内腔の問題は解決しません。

d.誤り。黄体機能不全は排卵・黄体期の内分泌異常で、排卵誘発やホルモン補充などの内分泌治療で対応し、それ自体はIVFの適応ではありません。

e.正しい。両側卵管閉塞では精子と卵子が出会えないため、卵管を経由しないIVF-ETが最も確実な治療です(卵管形成術は成功率が低く、IVFが勧められることが多い)。

覚えるポイント

IVF-ETの代表的適応は卵管因子(両側卵管閉塞)・男性因子(乏精子症)・子宮内膜症・原因不明不妊。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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