第106回医師国家試験 F15(2012年)
正答:c
問題
輸液セットの写真(別冊No. 2)を別に示す。
各部の操作・機能の説明で正しいのはどれか。
a.①:キャップを外して静脈を穿刺する。
b.②:急速輸液の場合に圧迫を繰り返す。
c.③:輸液の流量を調節する。
d.④:薬剤を輸液ボトル内に注入する。
e.⑤:刺入後に翼状部分を取り除く。

正答の理由
写真は自然落下式の輸液セットで、①びん針、②点滴筒、③流量調節器(ローラークランプ、クレンメ)、④三方活栓、⑤翼状針です。輸液の速度は点滴筒内の滴下を見ながら③のローラークランプを少しずつ緩めたり締めたりして調節します。正答はcです。
画像の見方
チューブの一端に①キャップ付きの白いびん針と②透明な点滴筒があり、チューブ途中に③緑色の流量調節器(ローラークランプ)、さらに下流に④青い三方活栓、末端に⑤青い翼をもつ翼状針が付いています。
各選択肢の検討
a.誤り。①はびん針で、プロテクタ(キャップ)を外して輸液ボトル(バッグ)のゴム栓に刺し、ボトルとセットをつなぐ部分です。静脈には刺しません。
b.誤り。②は点滴筒で、使用開始時に指で押しつぶして離し、点滴筒の半分程度まで薬液をためるために押します。滴下を観察して流量を確認する部分で、急速輸液のために繰り返し圧迫する部品ではありません。
c.正しい(正答)。③は流量調節器(ローラークランプ)で、ローラーを動かしてチューブの圧迫の程度を変え、滴下数=輸液速度を調節します。
d.誤り。④は三方活栓で、コックの向きで流路を切り替え、ライン内へ薬剤を側注したり別のラインを接続したりするための部品です。三方活栓から入れた薬剤はチューブ内を患者側へ流れるので、上流の輸液ボトル内に注入されることはありません。
e.誤り。⑤は翼状針で、翼をつまんで静脈を穿刺し、刺入後は翼を皮膚にテープで固定します。翼は固定に使う部分で、取り除きません。
覚えるポイント
輸液セット:びん針→点滴筒(滴下確認・半分までためる)→クレンメ(流量調節)→三方活栓(側注)→翼状針(翼で固定)。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第106回医師国家試験問題および正答
- ニプロ輸液セット 添付文書(医療機器認証番号219AABZX00039000、PMDA)
- 輸液セット(DEHPフリー)添付文書(承認番号21100BZZ00262000、PMDA)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。