産褥期の生理的変化|第106回医師国家試験E2

第106回医師国家試験 E2(2012年)

正答:b

問題

産褥期の生理的変化と判断できるのはどれか。

a.1日目に臍上3 cmに子宮底を触知する。

b.3日目に後陣痛を認める。

c.10日目に赤色悪露を認める。

d.14日目に妊娠前の体重に戻る。

e.1か月目に子宮が超手拳大である。

正答の理由

産褥早期には子宮の退縮に伴う収縮痛(後陣痛)が2〜3日続き、生理的です。子宮底は分娩後24〜48時間でおおむね臍の高さにあり、以後1日約1 cmずつ下降して、産褥5〜7日で恥骨結合と臍の中間、2週で腹壁から触れなくなり、4〜6週で妊娠前の大きさに戻ります。悪露は赤色が3〜4日、その後褐色、さらに黄白色へと変わります。

各選択肢の検討

a.1日目に臍上3 cmに子宮底を触知する。誤り。産褥1日目の子宮底はおおむね臍の高さにあり、その後1日約1 cmずつ下降します。臍より3 cmも高い子宮底は、膀胱充満による挙上や、子宮収縮不良・子宮内の凝血貯留などを疑う所見です。

b.3日目に後陣痛を認める。正しい。分娩直後から強い子宮収縮痛があり、収縮痛(後陣痛)は2〜3日続きます。子宮の退縮に伴う生理的な変化で、鎮痛薬を要することもあります。

c.10日目に赤色悪露を認める。誤り。血性の赤色悪露は3〜4日程度で褐色悪露に変わります。10日目にも赤色悪露が続くのは子宮復古不全や胎盤遺残を疑う所見です。

d.14日目に妊娠前の体重に戻る。誤り。分娩直後に児・胎盤・羊水などの分で体重は減り、その後数日で余分な細胞外液も排出されますが、妊娠前の体重へは徐々に戻るもので個人差が大きく、産後6週〜数か月の時点でも妊娠前より重い女性が多く報告されています。産褥2週で戻るのが生理的経過とはいえません。

e.1か月目に子宮が超手拳大である。誤り。子宮は産褥2週で腹壁から触れなくなり、4〜6週でほぼ妊娠前の大きさに戻ります。1か月で手拳大を超える大きさなら復古不全です。

覚えるポイント

後陣痛は産褥数日の生理的変化。赤色悪露は3〜4日、子宮は2週で触れなくなり4〜6週で非妊時大へ。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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