正中神経の運動神経伝導検査の刺激部位|第106回医師国家試験B35

第106回医師国家試験 B35(2012年)

正答:a・c

問題

左前腕の写真(別冊No. 3)を別に示す。

正中神経の運動神経伝導検査を行う際、電気刺激部位として適切なのはどれか。2つ選べ。

a.①

b.②

c.③

d.④

e.⑤

手掌を上に向けて伸ばした左前腕と手の写真。肘部に①(肘窩中央寄り)と②(肘の尺側縁)、手関節掌側に③(中央)と④(尺側)、母指球に⑤の黒点が示されている
別冊No. 3 / 出典:厚生労働省・第106回B別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

正中神経の運動神経伝導検査では、記録電極を母指球の短母指外転筋に置き(⑤は記録部位)、遠位は手関節掌側の中央(橈側手根屈筋腱と長掌筋腱の間、③)、近位は肘窩の上腕動脈拍動のすぐ内側(①)で刺激します。2点の距離を潜時差で割って運動神経伝導速度を求めます。

画像の見方

左前腕を回外位(手掌を上)で伸ばし、母指を画像上方に向けた写真。①は肘窩の中央付近、②は肘部の尺側(内側)縁、③は手関節掌側の中央、④は手関節の尺側寄り、⑤は母指球の膨らみに置かれた黒点。

各選択肢の検討

a.①:適切(正答)。肘窩で上腕動脈の内側を走る正中神経の近位刺激部位です。

b.②:適切ではありません。肘の尺側(内側上顆寄り)で、正中神経の走行から外れます。この付近は尺骨神経の近位刺激部位(内側上顆の周囲)に近い位置です。

c.③:適切(正答)。手関節掌側の中央、手根管の近位で正中神経を刺激する遠位刺激部位です。

d.④:適切ではありません。手関節掌側の尺側寄り(尺側手根屈筋腱のすぐ内側)は尺骨神経の遠位刺激部位で、記録は小指外転筋で行います。

e.⑤:適切ではありません。母指球(短母指外転筋)は正中神経の運動伝導検査で複合筋活動電位を記録する部位であり、刺激部位ではありません。

覚えるポイント

正中神経運動伝導:記録=短母指外転筋(母指球)、刺激=手関節掌側中央と肘窩(上腕動脈の内側)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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