第106回医師国家試験 B11(2012年)
正答:b
問題
近年の我が国における悪性新生物死亡に関する動向で正しいのはどれか。
a.全がんの年齢調整死亡率は上昇している。
b.全がんの死亡者数は年間30万人を超えている。
c.全がんの死亡者数は死亡全体の50%を超えている。
d.胃がんの年齢調整死亡率は上昇している。
e.女性の乳がんの年齢調整死亡率は低下している。
正答の理由
出題直前の平成22年(2010年)人口動態統計では悪性新生物の死亡数は353,499人で、30万人を超えていました(死亡総数1,197,012人の約29.5%)。死亡数は人口の高齢化により増え続けていますが、高齢化の影響を除いた年齢調整死亡率は1990年代半ば以降低下しています。
各選択肢の検討
a.全がんの年齢調整死亡率は上昇している。誤り。全がんの年齢調整死亡率は1990年代半ばをピークに減少しています。死亡数の増加は主に高齢化によるものです。
b.全がんの死亡者数は年間30万人を超えている。正しい(これが正答)。2010年は353,499人で、最新の2024年でも384,111人と30万人を超えています。
c.全がんの死亡者数は死亡全体の50%を超えている。誤り。2010年は死亡総数1,197,012人のうち悪性新生物353,499人で約3割(29.5%)です。
d.胃がんの年齢調整死亡率は上昇している。誤り。胃がんの年齢調整死亡率は男女とも減少傾向です。
e.女性の乳がんの年齢調整死亡率は低下している。誤り。国立がん研究センターの年次推移では、女性の乳房の年齢調整死亡率は増加に分類されています。
覚えるポイント
がん死亡数は高齢化で増加(2010年に約35万人・全死亡の約3割)、年齢調整死亡率は全体として低下。女性の乳がんは年齢調整死亡率も増加。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。