母性健康管理措置(男女雇用機会均等法)|第106回医師国家試験B8

第106回医師国家試験 B8(2012年)

正答:e

問題

事業者が行う母性に関する保護措置として法令に基づいているのはどれか。

a.出産予定日の6週前になったので、休業させた。

b.妊娠希望の申出があったので、休日業務から外した。

c.妊婦健康診査の受診を希望したので、当日を欠勤とした。

d.通勤時の混雑が著しいため、産前休業を待たずに休業させた。

e.母性健康管理指導事項連絡カードの記載に従い、負担の大きい作業を制限した。

正答の理由

男女雇用機会均等法は、事業主に対し、妊娠中・出産後の女性労働者が保健指導・健康診査を受けるための時間の確保と、その指導事項を守れるようにするための勤務時間の変更・勤務の軽減等の措置を義務づけています(出題当時の条番号は第12条・第13条で、2012年1月時点の法令データ提供システム掲載版で確認。現行のe-Gov掲載版では条番号が繰り下がり第17条・第18条)。医師等の指導事項を事業主へ的確に伝えるのが母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)で、その記載に従って作業を制限するのは法令に基づく措置です。

各選択肢の検討

a.出産予定日の6週前になったので、休業させた。誤り。労働基準法第65条の産前休業は、6週間(多胎14週間)以内に出産予定の女性が「請求した場合」に就業させてはならないとするもので、本人の請求なしに一律に休業させる規定ではありません。

b.妊娠希望の申出があったので、休日業務から外した。誤り。休日労働の制限(労働基準法第66条)は妊産婦が請求した場合の規定で、妊娠を希望しているだけの女性は対象ではありません。

c.妊婦健康診査の受診を希望したので、当日を欠勤とした。誤り。事業主に求められているのは健康診査を受けるための必要な時間を確保することで、受診を欠勤として扱うことは法の求める措置ではありません。

d.通勤時の混雑が著しいため、産前休業を待たずに休業させた。誤り。通勤緩和は医師等の指導に基づき時差出勤や勤務時間短縮などで対応する措置です。事業主の判断で一方的に休業させる規定はありません。

e.母性健康管理指導事項連絡カードの記載に従い、負担の大きい作業を制限した。正しい(これが正答)。保健指導・健康診査に基づく指導事項を守らせるための勤務の軽減等の措置に当たります。

覚えるポイント

産前休業・時間外/休日労働の制限は「本人の請求」が要件。健診時間の確保と指導事項に基づく勤務軽減は均等法の事業主義務で、母健連絡カードで伝える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第106回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました