第106回医師国家試験 B6(2012年)
正答:b
問題
胸部エックス線写真(別冊No. 1A)と胸部単純CT(別冊No. 1B)とを別に示す。
胸部エックス線写真上の異常陰影と一致した病変が認められる胸部単純CTはどれか。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤


正答の理由
胸部X線正面像では右下肺野内側、右心縁(右第2弓)に重なる淡い異常陰影があり、右心縁の輪郭が一部不明瞭です。心臓に接する病変は心臓と同じX線吸収値になるため境界が消える(シルエットサイン陽性)ので、陰影は心臓に接する前方の病変と考えられます。CTで右前方の肺に心臓右縁と接する結節を示す②がこれに一致します。
画像の見方
No. 1A:右下肺野内側、右心縁(右第2弓)に重なる境界不明瞭な淡い陰影があり、右心縁の輪郭が部分的に追えません。横隔膜面は保たれています。No. 1B:①右上葉外側胸膜下の結節、②心臓右前方に接する結節、③左下葉背側の円形結節、④右肺外側胸膜寄りの結節、⑤右上葉背側のスピキュラを伴う結節。部位の記載は原本画像からの読影で、公式の所見記載はありません。
各選択肢の検討
a.①。誤り。右上葉外側の胸膜寄りの結節で、X線では右上肺野の外側に陰影が出るはずですが、その部位に明らかな結節影はありません。
b.②。正しい(これが正答)。心臓の右前方に接して結節があり、X線で右心縁に重なり輪郭を不明瞭にする右下肺野内側の陰影に一致します。
c.③。誤り。左下葉背側の結節で、X線では左下肺野(心陰影の外側〜重なり)に出るはずの病変です。右側の異常陰影とは一致しません。
d.④。誤り。右肺の外側胸膜寄りの結節で、X線では右中肺野外側に陰影を作る位置です。心縁に接する病変ではありません。
e.⑤。誤り。右上葉背側(肺尖寄り)のスピキュラを伴う結節で、X線では右上肺野に投影されるはずです。
覚えるポイント
心臓に接する病変は心縁を消す(シルエットサイン陽性)。右心縁が消えれば中葉など前方の病変、右横隔膜が消えれば下葉の病変を考える。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。