Charcot-Marie-Tooth病のリハビリテーション|第106回医師国家試験A54

第106回医師国家試験 A54(2012年)

正答:a・d

問題

20 歳の男性。3 年前からつまずきやすくなったことを主訴に来院した。両足関節の背屈が困難で、足尖が下垂している。凹足と下腿筋萎縮とを認める。同伴した父親にも軽度の下腿筋萎縮を認める。

対応として適切なのはどれか。2 つ選べ。

a.短下肢装具の処方

b.神経ブロックの施行

c.経皮的電気刺激の施行

d.下肢の関節可動域訓練

e.副腎皮質ステロイドの投与

正答の理由

若年から緩徐に進行する両側の下垂足、凹足、下腿の筋萎縮(逆シャンペンボトル型)があり、父親にも同様の所見があることから常染色体優性遺伝のCharcot-Marie-Tooth病(遺伝性運動感覚ニューロパチー)が考えられます。根本治療はなく、下垂足には短下肢装具で歩行を補助し、関節拘縮を防いで筋力と機能を保つために関節可動域訓練などの理学療法を行います。

各選択肢の検討

a.正しい。短下肢装具(足関節装具)は下垂足を矯正してつまずきを減らし、歩行を安定させます。

b.誤り。遺伝性ニューロパチーへの対応は装具・理学療法・作業療法などの支持療法で、神経ブロックは筋力低下や下垂足を改善する方法ではありません。

c.誤り。経皮的電気刺激は遺伝性ニューロパチーの標準的な対応(装具による下垂足の矯正、理学療法・作業療法)に含まれず、進行性の筋萎縮や下垂足を改善しません。

d.正しい。足関節の尖足拘縮などを防ぎ機能を維持するため、関節可動域訓練を含む理学療法を行います。

e.誤り。副腎皮質ステロイドは慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー(CIDP)など免疫介在性ニューロパチーの治療薬で、遺伝性ニューロパチーの治療ではありません。

覚えるポイント

Charcot-Marie-Tooth病に根本治療はなく、下垂足に短下肢装具、拘縮予防に関節可動域訓練などのリハビリを行う。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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