肝胆膵疾患と原因|第106回医師国家試験A8

第106回医師国家試験 A8(2012年)

正答:a

問題

肝胆膵疾患とその原因の組合せで正しいのはどれか。

a.胆道癌――先天性胆道拡張症

b.膵管癌――原発性硬化性胆管炎

c.Gilbert 症候群――胆囊炎

d.Mirizzi 症候群――十二指腸傍乳頭部憩室

e.Lemmel 症候群――胆囊結石

正答の理由

先天性胆道拡張症(総胆管囊腫)はほぼ全例に膵・胆管合流異常を伴い、膵液が胆道へ逆流して胆道上皮に慢性的な傷害を与えるため、胆管癌・胆囊癌の発生母地になります。胆管癌の確立した危険因子として挙げられます。

各選択肢の検討

a.胆道癌――先天性胆道拡張症。正しい。総胆管囊腫(膵・胆管合流異常を伴う胆道拡張)は胆道癌の確立した危険因子です。

b.膵管癌――原発性硬化性胆管炎。誤り。原発性硬化性胆管炎で増えるのは胆管癌(10〜20%)で、合併する炎症性腸疾患では大腸癌が増えます。膵管癌の原因としては扱われません。

c.Gilbert 症候群――胆囊炎。誤り。Gilbert症候群はUGT1A1遺伝子変異によるグルクロン酸抱合能低下で、軽度の間接ビリルビン上昇を示す体質性黄疸です。胆囊炎とは無関係です。

d.Mirizzi 症候群――十二指腸傍乳頭部憩室。誤り。Mirizzi症候群は胆囊頸部や胆囊管に嵌頓した結石が総肝管を外から圧迫して閉塞性黄疸を起こす病態で、原因は胆囊結石です。

e.Lemmel 症候群――胆囊結石。誤り。Lemmel症候群は総胆管結石がないのに、十二指腸傍乳頭部憩室が下部胆管を圧迫して閉塞性黄疸を起こす病態です。dとeの原因が入れ替わっています。

覚えるポイント

Mirizzi=胆囊頸部・胆囊管結石による総肝管圧迫、Lemmel=傍乳頭憩室による胆管圧迫。先天性胆道拡張症とPSCは胆道癌の危険因子。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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