第105回医師国家試験 G35(2011年)
正答:c・e
問題
冠循環について正しいのはどれか。2つ選べ。
a.安静時冠血流量は心拍出量の約20%である。
b.心筋は心外膜側が心内膜側に比べて虚血になりやすい。
c.左冠動脈は主に拡張期に流れる。
d.左冠動脈主幹部は主肺動脈の前方を通過する。
e.左冠動脈前下行枝は左室前壁と心室中隔とを栄養する。
正答の理由
公式正答はc、e。冠血流は心筋収縮による圧迫が弱まる拡張期に多く、左前下行枝は左室前壁と前方の心室中隔を灌流する。安静時冠血流量は心拍出量の約4〜5%であり、心内膜側の方が収縮期圧迫を受け虚血に陥りやすい。左冠動脈主幹部は主肺動脈の後方を通る。
各選択肢の検討
a.誤り。安静時の冠血流量は心拍出量の約4〜5%であり、約20%ではない。
b.誤り。心筋内圧が高い心内膜側は冠血管が圧迫されやすく、心外膜側より虚血になりやすい。
c.正しい。左冠動脈の血流は左室収縮期に心筋内血管が圧迫されるため、主に拡張期に流れる。
d.誤り。左冠動脈主幹部は肺動脈幹の後方を通り、左心耳との間を走行する。
e.正しい。左前下行枝は前室間溝を下行し、左室前壁と心室中隔前方を灌流する。
覚えるポイント
冠血流は左室収縮による血管圧迫のため拡張期優位。左前下行枝は左室前壁・心室中隔を灌流する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第105回医師国家試験問題および正答
- Physiology, Coronary Circulation
- Anatomy, Thorax, Heart Arteries
- Left coronary artery — Kenhub(解剖学教材)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。