第105回医師国家試験 E8(2011年)
正答:c
問題
胎児循環で正しいのはどれか。
a.臍帯静脈は2本ある。
b.左右心室は卵円孔で交通している。
c.Arantius静脈管は下大静脈に流入する。
d.臍帯動脈血は臍帯静脈血よりも酸素分圧が高い。
e.左心室から拍出された血流の大部分は動脈管を通る。
正答の理由
公式正答はcである。胎児では胎盤からの酸素化血を臍帯静脈が運び、その一部は静脈管(Arantius管)を通って下大静脈へ入り、心臓へ戻る。
各選択肢の検討
a.臍帯静脈は2本ある。誤り。正常では臍帯静脈は1本、臍帯動脈は2本である。
b.左右心室は卵円孔で交通している。誤り。卵円孔は右心房と左心房の間の交通路である。
c.Arantius静脈管は下大静脈に流入する。正しい。臍帯静脈血の一部は肝内を通過し、静脈管から下大静脈へ流れる。
d.臍帯動脈血は臍帯静脈血よりも酸素分圧が高い。誤り。胎盤から胎児へ酸素を運ぶ臍帯静脈血の方が酸素化されている。
e.左心室から拍出された血流の大部分は動脈管を通る。誤り。動脈管は主として右心室から肺動脈へ出た血流を大動脈へ短絡する経路である。
覚えるポイント
胎児循環の短絡は卵円孔(右房→左房)と動脈管(肺動脈→大動脈)、臍帯静脈→静脈管→下大静脈で整理する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第105回医師国家試験問題および正答
- 20.6 Development of Blood Vessels and Fetal Circulation – Anatomy and Physiology 2e | OpenStax
- Perinatal Physiology
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。