第105回医師国家試験 D41(2011年)
正答:e
問題
生後1日の新生児。頻回の嘔吐を認めている。身長48.0 cm、体重3,026 g。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆しており、軟である。吐物(別冊No.15A)と腹部エックス線写真(別冊No.15B)とを別に示す。手術治療が予定された。
適切な術式はどれか。
a.噴門形成術。
b.幽門筋切開術。
c.人工肛門造設術。
d.中腸軸捻転解除術。
e.十二指腸・十二指腸吻合術。

正答の理由
吐物と腹部X線所見は十二指腸閉鎖による近位腸閉塞に合う。閉鎖部を越えて通過を再建する十二指腸・十二指腸吻合術を行う。
画像の見方
Aは緑色調の吐物、Bは胃と近位十二指腸に限局する二重気泡像を示し、遠位腸管ガスが乏しい。
各選択肢の検討
a.噴門形成術。誤り。胃食道逆流症に対する術式で、胃と近位十二指腸の通過障害を治療しない。
b.幽門筋切開術。誤り。肥厚性幽門狭窄症に対する術式で、生後早期の胆汁性嘔吐と画像上の十二指腸閉塞を治療しない。
c.人工肛門造設術。誤り。下部腸管の閉鎖・穿孔などに対する一時的処置で、本例の近位十二指腸閉塞には適さない。
d.中腸軸捻転解除術。誤り。腸回転異常に伴う急性捻転で腸管虚血が疑われる場合に行うLadd手術とは異なる。
e.十二指腸・十二指腸吻合術。正しい。腹部単純X線で胃と近位十二指腸の二重気泡像を呈する十二指腸閉鎖に対する標準的な修復術である。
覚えるポイント
新生児の胆汁性嘔吐と胃・十二指腸のdouble-bubble像では十二指腸閉鎖を考え、吻合で通過路を再建する。
関連する画像診断の解説
新生児の腹部レントゲン|double bubble・腸閉鎖の見分け方(画像診断まとめ)で、画像所見と症例を確認できます。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。