躁状態の睡眠欲求低下|第105回医師国家試験C19

第105回医師国家試験 C19(2011年)

正答:c

問題

19 28歳の男性。仕事中に落ち着きがないことを心配した会社の上司に伴われて来院した。3か月前から元気がなく、仕事を休みがちであった。ところが、1週前から朝早く出社し、与えられた仕事をこなすだけでなく、次々と新しい企画の計画書を作成しては、上司に対して繰り返し説明を続けるようになった。母親がうつ状態で入院したことがある。

この患者の発言として考えられるのはどれか。

a.「同僚から嫌がらせをされています」

b.「頭の中に上司の考えが入ってきます」

c.「夜まったく眠らなくても大丈夫です」

d.「自分の考えは上司に操られています」

e.「仕事の内容を何度も確認しないと安心できません」

正答の理由

公式正答はcです。抑うつ状態に続いて、早朝から出社して企画を次々作る活動性亢進が現れており、双極性障害の躁状態が考えられます。睡眠時間が少なくても平気という睡眠欲求の低下が典型的です。

各選択肢の検討

a.「同僚から嫌がらせをされています」。誤り。被害妄想を示す内容であり、活動性亢進や睡眠欲求の低下を中心とする躁状態の典型的な発言ではありません。

b.「頭の中に上司の考えが入ってきます」。誤り。他者の考えが侵入するという思考の被影響体験を示し、躁状態の特徴とは異なります。

c.「夜まったく眠らなくても大丈夫です」。正しい。躁状態では活動性や意欲が高まり、睡眠時間が短くても疲れを感じない睡眠欲求の低下がみられます。

d.「自分の考えは上司に操られています」。誤り。思考が他者に操られるという体験で、躁状態の活動性亢進を表す発言ではありません。

e.「仕事の内容を何度も確認しないと安心できません」。誤り。強迫症状を示唆する内容で、躁状態の典型的な症状ではありません。

覚えるポイント

躁状態では、活動性亢進、話し続けること、睡眠欲求の低下などが手掛かりになります。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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