第105回医師国家試験 B13(2011年)
正答:c
問題
13 植物状態で欠如または消失しているのはどれか。
a.追視
b.腱反射
c.意思疎通
d.自発呼吸
e.睡眠覚醒リズム
正答の理由
公式正答はcです。植物状態では睡眠・覚醒周期や自発呼吸、反射が保たれ得ますが、意味のある意思疎通は確認できません。旧来の国内の判定基準は、かろうじて追視や簡単な従命ができる患者も含む広い定義でした。一方、現在の無反応覚醒症候群と最小意識状態の鑑別では、目的をもった追視・従命などの認識を示す反応を見逃さないことが大切です。
各選択肢の検討
a.追視。旧来の国内基準には、かろうじて目で物を追う患者も含まれました。ただし、現在の診断で再現性のある目的的な追視が確認できれば、最小意識状態などを検討します。
b.腱反射。脊髄反射は保たれることがあります。
c.意思疎通。正しい。意味のある意思疎通が確認できないことが中心的な特徴です。単に開眼していることから周囲を認識しているとは判定できません。
d.自発呼吸。通常は脳幹機能が保たれ、自発呼吸がみられます。
e.睡眠覚醒リズム。睡眠・覚醒の周期は保たれ得ます。
覚えるポイント
覚醒して目が開くことと、周囲を認識して意思疎通できることは別である。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第105回医師国家試験問題および正答
- 植物状態および最小意識状態(MSDマニュアル プロフェッショナル版)
- 意識障害の成因と神経系脱分極現象(柳本広二、洛和会病院医学雑誌25:23–38, 2014)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。