第105回医師国家試験 A40(2011年)
正答:c
問題
4か月の男児。健康診査で左股関節の開排制限を指摘され来院した。初診時の下肢の写真(別冊No.12)を別に示す。
対応として適切でないのはどれか。
a.家族歴と成長歴とを聴取する。
b.超音波検査を行う。
c.徒手整復後にギプス固定を行う。
d.リーメンビューゲル装具による治療を行う。
e.将来、変形性関節症になる可能性を両親に説明する。

正答の理由
4か月児では病歴聴取と超音波評価を行い、発育性股関節形成不全にはまずリーメンビューゲル装具を用います。徒手整復とギプス固定は装具で整復できない場合などに行うため、初期対応としては不適切です。
画像の見方
股関節の開排制限があり、発育性股関節形成不全を疑う。
各選択肢の検討
a.家族歴と成長歴とを聴取する。家族歴・成長歴の聴取は評価に必要です。
b.超音波検査を行う。乳児の股関節形態・整復性を評価する超音波検査は有用です。
c.徒手整復後にギプス固定を行う。生後4か月の初期治療では装具を先に試み、徒手整復・ギプス固定は通常その後の選択肢です。
d.リーメンビューゲル装具による治療を行う。生後6か月未満の発育性股関節形成不全ではリーメンビューゲル装具を初期治療に用います。
e.将来、変形性関節症になる可能性を両親に説明する。将来の変形性関節症リスクを保護者に説明するのは適切です。
覚えるポイント
生後6か月未満の股関節脱臼では装具療法が初期治療の中心で、整復・ギプス固定は通常その後の選択肢。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第105回医師国家試験問題および正答
- Developmental dysplasia of the hip
- Developmental dysplasia of the hip: MedlinePlus Medical Encyclopedia
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。