停留精巣の特徴と治療|第104回医師国家試験I19

第104回医師国家試験 I19(2010年)

正答:a・b

問題

停留精巣で正しいのはどれか。2つ選べ。

a.悪性化の傾向がある。

b.低出生体重児に多い。

c.緊急手術の適応がある。

d.造精機能は温存される。

e.片側例は経過観察する。

正答の理由

停留精巣は陰嚢内精巣より精巣腫瘍の発生が3〜4倍程度高いとされ、在胎37週未満や2500g未満の低出生体重児で頻度が高いとされます。正解はa・bです。妊孕性低下を防ぐため、自然下降が期待できなくなった時期に待機的な精巣固定術を行います。

各選択肢の検討

a.悪性化の傾向がある。正しい。精巣腫瘍のリスクが3〜4倍程度とされます。ただし絶対的な発生頻度は低く、陰嚢内に固定すると早期発見が容易になります。

b.低出生体重児に多い。正しい。早産児や低出生体重児で頻度が高いことが知られています。ただし1歳頃には自然下降により満期産児との差は小さくなります。

c.緊急手術の適応がある。誤り。生後6か月までは自然下降が期待でき、手術は待機的に行います。現行の国内の解説では1歳前後から2歳頃までが勧められ、米国AUAガイドライン(2025年版)は生後6か月(修正)以降1年以内の手術を推奨しています。捻転を起こせば別です。

d.造精機能は温存される。誤り。手術後でも妊孕性は片側で70〜90%、両側で30〜65%程度とされ、造精機能や妊孕性の低下が治療の主な理由の一つです。

e.片側例は経過観察する。誤り。AUAガイドラインは生後6か月(修正)までに下降しない精巣に手術を勧めており、片側を除外していません。片側例でも妊孕性低下や腫瘍のリスクがあります。

覚えるポイント

停留精巣は生後6か月までに下降しなければ、片側でも待機的に精巣固定術。腫瘍リスクと妊孕性低下が理由。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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