食物摂取後の小児アナフィラキシーショック|第104回医師国家試験H25

第104回医師国家試験 H25(2010年)

正答:e

問題

3歳の男児。友人の家でカステラを食べた後に突然嘔吐し、全身蒼白になり、搬入された。卵を食べて蕁麻疹が出たことがあった。意識はもうろうとしている。四肢は冷たい。脈拍140/分、整。

最も考えられるのはどれか。

a.腸重積

b.不整脈

c.食道異物

d.てんかん発作

e.アナフィラキシーショック

正答の理由

卵で蕁麻疹の既往がある児が、卵を含むカステラの摂取直後に嘔吐、蒼白、意識低下、四肢冷感、頻脈を呈しています。アナフィラキシーは通常15分以内に皮膚、気道、循環、消化管の症状で発症し、循環虚脱が他の症状を伴わず起こることもあります。末梢循環不全を伴う本例はショックと考え、直ちにアドレナリン筋注を行います。

各選択肢の検討

a.誤り。年齢としては起こりえて、嘔吐や傾眠もみられます。ただし間欠的な腹痛の記載がなく、既知の抗原を摂取した直後の発症という経過はアナフィラキシーを強く示します。

b.誤り。脈拍は140/分で整であり、頻脈性不整脈を示す所見はありません。頻脈はショックへの代償として説明できます。

c.誤り。カステラの摂取後に嘔吐していますが、食道異物では全身蒼白、意識低下、四肢冷感という循環不全を説明できません。

d.誤り。けいれんの記載がなく、嘔吐と四肢冷感、蒼白で始まる経過は循環不全に合います。アナフィラキシーの重症例でけいれんが起こることはあります。

e.正しい。卵は代表的な誘発食物で、消化管症状と循環虚脱が短時間で進んでいます。遅発相に備えて、回復後も観察が必要です。

覚えるポイント

既知の抗原の摂取直後に嘔吐、蒼白、意識低下があれば、皮疹がなくてもアナフィラキシーショックを考える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第104回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました