全血の室温放置で低下する検査値|第104回医師国家試験H13

第104回医師国家試験 H13(2010年)

正答:c

問題

全血検体を室温放置することで低下するのはどれか。

a.LD

b.AST

c.ブドウ糖

d.無機リン

e.アンモニア

正答の理由

採血管の中でも赤血球、白血球、血小板は解糖を続けるため、血漿分離が遅れると血糖は1時間あたり5〜7%ずつ下がります。低下するのはcのブドウ糖です。これに対してLD、AST、無機リン、アンモニアは、細胞からの漏出や管内での産生によって時間とともに上昇する側の項目です。

各選択肢の検討

a.LD。誤り。分離の遅れで上昇します。全血の遠心を遅らせた研究では、室温24時間で血漿LDが基準時より20%を超えて上昇しました。

b.AST。誤り。分離の遅れでわずかに上昇し、その変化は4℃より室温で目立ちます。低下はしません。

c.ブドウ糖。正しい。血球の解糖で消費され、1時間に5〜7%低下します。正確な測定には氷冷や速やかな血漿分離、解糖阻害剤入りの採血管を用います。

d.無機リン。誤り。全血分離の遅れで上昇し、48時間の遅延では約2倍になるため、分離遅延の指標候補とされています。

e.アンモニア。誤り。健常者のEDTA血を室温で2〜4時間置いてから分離すると、氷冷で15分以内に処理した値より約55%高くなったとの報告があります。30分以内では有意差がなかった報告もあり、上昇の程度は条件で異なりますが、低下する項目ではありません。

覚えるポイント

全血放置で血糖は解糖により1時間に5〜7%低下。LD・AST・リン・アンモニアは上昇する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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