リハビリテーションの考え方|第104回医師国家試験G67

第104回医師国家試験 G67(2010年)

正答:g

問題

リハビリテーションについて正しいのはどれか。

a.介護保険では行わない。

b.ゴールは医療者が決める。

c.疾病の急性期には行わない。

d.住居環境整備の指導は行わない。

e.疾病の三次予防にはかかわらない。

f.自立が期待できる患者を優先して行う。

g.疾病の治癒よりも障害の軽減を目指す。

h.ノーマライゼーションの概念とは相容れない。

正答の理由

現行のWHOの説明では、リハビリテーションを、健康状態のある人の機能を最適化し障害を減らす介入の集まりと定義します。治療に代わるものではなく補うものですが、目標は病気そのものを治すことより、生活機能と社会参加を回復・維持することに置かれます。日本の障害者施策でも、リハビリテーションとノーマライゼーションは並ぶ理念です。

各選択肢の検討

a.介護保険では行わない。誤り。出題当時の介護保険法(平成21年7月改正までの条文)第8条でも、居宅サービスに訪問リハビリテーションと通所リハビリテーションが含まれます。

b.ゴールは医療者が決める。誤り。WHOはリハビリテーションを本人中心とし、介入は本人の目標と希望に合わせて選ぶと説明しています。

c.疾病の急性期には行わない。誤り。WHOは急性・慢性を問わず必要な保健サービスとし、集中治療中の患者への介入も例に挙げています。

d.住居環境整備の指導は行わない。誤り。環境の調整は主要な方法の一つで、高齢者の転倒を減らす住環境の調整も例に挙げられています。

e.疾病の三次予防にはかかわらない。誤り。三次予防はすでにある疾患や障害の影響を抑える段階で、WHOの資料はリハビリテーションをその例に挙げています。

f.自立が期待できる患者を優先して行う。誤り。WHOは急性・慢性の健康問題をもつ誰にとっても必要な保健サービスとしています。自立の見込みで対象を絞るものではありません。

g.疾病の治癒よりも障害の軽減を目指す。正しい。定義の中心は機能の最適化と障害の軽減で、可能な限りの自立と社会参加を支えます。

h.ノーマライゼーションの概念とは相容れない。誤り。障害者基本計画(2002年)は「リハビリテーション」と「ノーマライゼーション」の理念を継承すると明記しています。

覚えるポイント

リハビリテーションは急性期から在宅まで、本人とともに生活機能と社会参加を高める。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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