第104回医師国家試験 G31(2010年)
正答:d
問題
家族から虐待を受けた居宅高齢者を診察した際の通報先として最も適切なのはどれか。
a.保健所
b.家庭裁判所
c.精神保健福祉センター
d.地域包括支援センター
e.訪問看護ステーション
正答の理由
高齢者虐待防止法第7条の通報先は市町村です。第17条により市町村は通報受理の事務を高齢者虐待対応協力者へ委託でき、第16条は地域包括支援センターとの連携協力体制の整備を定めます。選択肢の中では地域包括支援センターが最も適切で、公式正答はdです。法律上の本来の通報先は市町村である点に注意します。
各選択肢の検討
a.保健所。誤り。第7条の通報先ではありません。保健所は第5条で早期発見に努める機関の一つに挙げられる立場です。
b.家庭裁判所。誤り。成年後見の審判などを扱う機関で、虐待の通報を受ける窓口ではありません。審判の請求は市町村長が行う場面があります。
c.精神保健福祉センター。誤り。高齢者虐待防止法に通報先としての定めがありません。養護者や本人の精神保健の相談先になることはあっても、事実確認や保護を担う窓口ではありません。
d.地域包括支援センター。正しい。市町村と連携して虐待に対応する機関で、通報受理の委託先となり得ます。第11条の立入調査を行う職員にも、同センターの職員が含まれ得ます。
e.訪問看護ステーション。誤り。高齢者を支える在宅サービスの事業所で、法の通報先ではありません。従事者はむしろ虐待を発見して通報する立場になり得ます。
覚えるポイント
高齢者虐待の通報先は市町村(委託先の地域包括支援センターを含む)。医師は早期発見に努める立場。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。