脳機能と心理検査の基礎|第104回医師国家試験G12

第104回医師国家試験 G12(2010年)

正答:c・d

問題

正しいのはどれか。2つ選べ。

a.上行性網様体賦活系は大脳に存在する。

b.Broca野は感覚性言語野として機能する。

c.記憶の形成には側頭葉内側が深く関わる。

d.パーソナリティの基礎をなす先天性の特性を気質という。

e.知能指数は生活年齢を精神年齢で除し、100を掛けたものである。

正答の理由

記憶の形成には海馬を含む側頭葉内側部が中心的に関わり、気質はパーソナリティの基礎となる遺伝的で環境の影響を受けにくい特性とされます。公式正答はc・dです。上行性網様体賦活系は脳幹、Broca野は運動性言語野であり、知能指数の分子と分母が逆になっている肢にも注意します。

各選択肢の検討

a.上行性網様体賦活系は大脳に存在する。誤り。覚醒を保つ網様体賦活系は脳幹の覚醒系で、核は上部橋や中脳などにあります。大脳は投射先です。

b.Broca野は感覚性言語野として機能する。誤り。Broca野は優位半球の下前頭回後部にあり、運動性(表出性)言語野です。感覚性言語野はWernicke野です。

c.記憶の形成には側頭葉内側が深く関わる。正しい。陳述記憶の主要な経路は海馬や海馬傍回を含む側頭葉内側を通ります。

d.パーソナリティの基礎をなす先天性の特性を気質という。正しい。Cloningerの理論では、気質は無意識的で遺伝性があり環境の影響を受けにくい情動的な特性で、社会文化の影響を受ける性格(character)と区別されます。

e.知能指数は生活年齢を精神年齢で除し、100を掛けたものである。誤り。古典的な知能指数は精神年齢を生活年齢で除して100を掛けたもので、分子と分母が逆です。

覚えるポイント

覚醒=脳幹、Broca=運動性、記憶=側頭葉内側、IQ=精神年齢÷生活年齢×100。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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