抗菌薬のPK/PD:濃度依存性|第104回医師国家試験G2

第104回医師国家試験 G2(2010年)

正答:a

問題

薬物動態と薬力学理論とを考慮して抗菌薬を使う場合、1日投与総量を同じにした際、分割投与よりも単回投与が治療効果をあげるのはどれか。

a.キノロン系薬

b.ペニシリン系薬

c.カルバペネム系薬

d.セファロスポリン系薬

e.テトラサイクリン系薬

正答の理由

キノロン系薬はピーク濃度がMICをどれだけ上回るかで殺菌効果が決まる濃度依存性の薬で、持続的な抗菌薬後効果(PAE)もあるため、総量が同じならまとめて投与して高いピークを作る方法が理にかないます。公式正答はaです。β-ラクタム系は時間依存性、テトラサイクリン系は24時間AUC/MICが指標となる曝露依存性の群に分類されます。

各選択肢の検討

a.キノロン系薬。正しい。アミノグリコシド系とともに濃度依存性の殺菌を示し、濃度依存性のPAEもあるため、間欠的に高いピークを作る投与が有効です。

b.ペニシリン系薬。誤り。ペニシリン系はβ-ラクタム系で時間依存性です。濃度をMIC以上にさらに上げても殺菌力は増えず、MICを超える時間を長く保つため分割投与が基本です。

c.カルバペネム系薬。誤り。カルバペネム系もβ-ラクタム系で、MICを超える時間が効果を左右します。総量が同じなら回数を分ける、投与時間を延ばすといった工夫が理にかないます。

d.セファロスポリン系薬。誤り。セファロスポリン系もβ-ラクタム系で時間依存性です。高いピークを作るより、MICを上回る時間の確保が重要です。

e.テトラサイクリン系薬。誤り。確認した資料ではバンコマイシンやクリンダマイシンと同じくAUC/MICが指標となる群です。ピークの高さで効果が決まる濃度依存性の代表ではありません。

覚えるポイント

濃度依存性=キノロン・アミノグリコシド(ピーク重視)、時間依存性=β-ラクタム(MIC超過時間重視)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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