第104回医師国家試験 F14(2010年)
正答:c
問題
インフォームドコンセントで最も重要なのはどれか。
a.文書による説明
b.医師による説明
c.患者による意思決定
d.医療従事者のサポート
e.医事訴訟での責任回避
正答の理由
インフォームドコンセントの核心は、必要な情報を得た患者が自分のことを自分で決めることです。リスボン宣言は、判断能力のある成人患者が診断上の手続きや治療に同意を与えるか差し控える権利をもち、そのための情報を得る権利をもつと述べています。公式正答はcです。説明や文書はこの決定を支える手段です。
各選択肢の検討
a.文書による説明は誤り。理解を助け記録を残す大切な手段で、輸血のように同意書が定められた場面もあります。しかし文書の存在そのものが目的ではありません。
b.医師による説明は誤り。説明は患者の決定に欠かせない前提ですが、説明しただけでは足りず、理解したうえで本人が決めることが核心です。
c.患者による意思決定は正しい。自己決定の権利がインフォームドコンセントの基盤です。
d.医療従事者のサポートは誤り。リスボン宣言は医療従事者に患者の権利を擁護する責任を求めており、支援は欠かせません。ただし支援は患者の決定を支えるもので、決定の主体は患者です。
e.医事訴訟での責任回避は誤り。同意を与えるか差し控えるかは患者の権利として定められ、医師には患者の最善の利益と自律性の保証が求められます。医療者の保身を目的にするものではありません。
覚えるポイント
インフォームドコンセントの核心は、十分な情報に基づく患者の自己決定。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。