Wallenberg症候群の病巣|第104回医師国家試験E47

第104回医師国家試験 E47(2010年)

正答:d

問題

52歳の男性。起床時からのふらつきと左顔面・右半身のしびれとを主訴に来院した。水を飲むとむせてしまい、しゃっくりが続いている。眼部の写真(別冊No. 7)を別に示す。

病巣部位はどれか。

a.視床

b.中脳

c.橋

d.延髄

e.小脳

両眼の写真。画像右側(患者の左眼)で眼裂が狭く、瞳孔が小さい。
別冊No. 7 / 出典:厚生労働省・第104回E別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

病巣側の顔面と反対側の体に感覚障害が出る場合、病巣は橋または延髄にあるとされます。これに嚥下障害としゃっくりが加わり、写真では左眼の眼裂が狭く瞳孔も小さいのでHorner症候群を示唆します。左延髄外側の梗塞、いわゆるWallenberg症候群に合います。公式正答はdです。

画像の見方

画像右側(患者の左眼)は反対眼より眼裂が狭く、瞳孔も小さい。左顔面のしびれと同じ側で、左Horner症候群に合う。

各選択肢の検討

a.視床。誤り。顔面と体で左右が交叉する感覚障害は橋または延髄の病変を示すとされ、視床はこの型に当たりません。嚥下障害としゃっくりも説明しにくい所見です。

b.中脳。誤り。交叉性の感覚障害を示す部位から外れ、嚥下障害としゃっくりも説明しにくい所見です。

c.橋。誤り。交叉性感覚障害だけなら橋も候補ですが、嚥下障害としゃっくり、Horner症候群まで合わせると、外側延髄の症状としてまとまります。

d.延髄。正しい。外側延髄症候群では、交叉性の感覚障害、同側のHorner症候群、ふらつき、嚥下障害、しゃっくりが報告されています。障害されやすい構造に疑核、三叉神経脊髄路核、視床下部から下行する線維があり、症状をまとめて説明できます。

e.小脳。誤り。ふらつきは説明できますが、交叉性の感覚障害、嚥下障害、Horner症候群は小脳単独では説明できません。

覚えるポイント

交叉性感覚障害+嚥下障害+同側Horner=延髄外側(Wallenberg)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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