肝胆道疾患と治療の組合せ|第104回医師国家試験E32

第104回医師国家試験 E32(2010年)

正答:b

問題

疾患と治療の組合せで誤っているのはどれか。

a.胃静脈瘤――バルーン閉塞下経静脈的静脈瘤閉塞〈BRTO〉

b.肝膿瘍――動脈塞栓術

c.肝細胞癌――ラジオ波焼灼術

d.総胆管結石症――内視鏡的除石術

e.硬化性胆管炎――内視鏡的ドレナージ

正答の理由

肝膿瘍の治療の中心は抗菌薬と経皮的ドレナージで、動脈塞栓術は治療として位置づけられていないため、公式正答はbです。他の4肢はいずれも実際に行われる治療で、BRTOは内視鏡治療が適さない胃静脈瘤の選択肢、ERCPでの除石は総胆管結石の標準、硬化性胆管炎の内視鏡治療は主要な狭窄と胆管炎に対する対症的な処置です。

各選択肢の検討

a.胃静脈瘤――BRTO。適切。バンド結紮が適さず非選択的β遮断薬も使えない胃静脈瘤でBRTOが選択肢になります。

b.肝膿瘍――動脈塞栓術。誤り(正答)。治療の主体は標的を絞った抗菌薬と経皮的ドレナージで、不応例には外科的治療を検討します。動脈塞栓術は膿の排出にならず、治療の柱として挙げられていません。

c.肝細胞癌――ラジオ波焼灼術。適切。肝に限局した小さな腫瘍では焼灼療法で根治を目指せます。

d.総胆管結石症――内視鏡的除石術。適切。胆道閉塞が疑われる場合はERCPと乳頭括約筋切開で結石を除去します。

e.硬化性胆管炎――内視鏡的ドレナージ。適切。主要な狭窄や細菌性胆管炎にERCPの拡張とステントを行います。原疾患を治す治療ではなく、進行例の根本治療は肝移植です。

覚えるポイント

肝膿瘍は抗菌薬+経皮的ドレナージ。塞栓術は肝細胞癌や静脈瘤の文脈で登場するので取り違えない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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