飢餓時の代謝変化|第104回医師国家試験E9

第104回医師国家試験 E9(2010年)

正答:d

問題

飢餓に伴い血中に増加するのはどれか。

a.アルブミン

b.インスリン

c.グルコース

d.ケトン体

e.リンパ球数

正答の理由

公式正答はdです。飢餓では脂肪分解で生じた脂肪酸のβ酸化が進み、肝臓で過剰なアセチルCoAからケトン体がつくられます。ケトン体産生は長期絶食でのブドウ糖不足に対する肝臓の適応と位置づけられています。

各選択肢の検討

a.アルブミン。誤り。蛋白・エネルギー欠乏では血清アルブミンは低下し、重症度評価の指標の一つにも使われます。ただし炎症でも下がるため、栄養指標としての解釈には注意します。

b.インスリン。誤り。絶食ではインスリン濃度が低下しグルカゴンが増えることで、脂肪分解とケトン体産生が進みます。

c.グルコース。誤り。蛋白・エネルギー欠乏では血糖は通常低下します。したがって血中に増加するものには当たらず、低血糖は合併症として確認します。

d.ケトン体。正しい。ブドウ糖が乏しいときの代替燃料として肝臓で産生され、血中濃度が上がります。

e.リンパ球数。誤り。総リンパ球数は蛋白・エネルギー欠乏の重症度評価に用いられ、細胞性免疫の低下とともに減少する方向です。

覚えるポイント

飢餓では脂肪分解→β酸化→ケトン体産生。血糖・アルブミン・リンパ球数は下がる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第104回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました