第104回医師国家試験 E4(2010年)
正答:b
問題
癌と危険因子の組合せで誤っているのはどれか。
a.皮膚癌 ── 紫外線
b.喉頭癌 ── ニコチン
c.肺癌 ── 六価クロム
d.肝癌 ── C型肝炎ウイルス
e.子宮頸癌 ── ヒトパピローマウイルス
正答の理由
公式正答はbです(誤りを選ぶ問題)。喫煙は喉頭癌の確立した原因ですが、ニコチンは主に依存を生む物質であり、煙中の発癌物質(多環芳香族炭化水素、ニトロソアミン類など)の代表ではありません。「喫煙」と「ニコチン」を区別する点が問われています。
各選択肢の検討
a.皮膚癌 ── 紫外線。組合せとして正しい(選ばない)。有棘細胞癌は日光曝露部に多く、紫外線が主要な環境因子です。
b.喉頭癌 ── ニコチン。誤りの組合せで、これを選ぶ。NCIは喫煙が喉頭癌の原因と記載する一方、ニコチンは依存の主因として説明し、列挙する発癌物質にニコチンを含めていません。喫煙と喉頭癌の関係まで否定するものではありません。
c.肺癌 ── 六価クロム。組合せとして正しい(選ばない)。六価クロム化合物への職業曝露は肺癌と副鼻腔・鼻腔癌のリスク上昇に関連します。
d.肝癌 ── C型肝炎ウイルス。組合せとして正しい(選ばない)。HCV感染による慢性肝炎・肝硬変は肝細胞癌の主要な原因です。
e.子宮頸癌 ── ヒトパピローマウイルス。組合せとして正しい(選ばない)。高リスク型HPVの持続感染が子宮頸癌の原因です。
覚えるポイント
喉頭癌の危険因子は喫煙で、ニコチンは依存物質。喫煙全体と個々の成分を区別する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- Harms of Cigarette Smoking and Health Benefits of Quitting – NCI
- Squamous Cell Carcinoma – MSD Manual Professional Edition
- Hexavalent Chromium Compounds – Cancer-Causing Substances – NCI
- Hepatocellular Carcinoma – MSD Manual Professional Edition
- HPV and Cancer – NCI
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。