心房中隔欠損症の心エコー所見|第104回医師国家試験D26

第104回医師国家試験 D26(2010年)

正答:b・e

問題

8歳の女児。学校の健康診断で心雑音を指摘され来院した。自覚症状はない。四腔断面心エコー図(別冊No. 7A、B)を別に示す。

みられるのはどれか。2つ選べ。

a.左房拡大

b.右室拡大

c.左室拡大

d.僧帽弁逆流

e.心房内左右短絡

別冊No.7A 拡張期の四腔断面心エコー図。右房と右室が左房と左室より大きく、心房中隔の中央に欠損を疑う。
別冊No.7A / 出典:厚生労働省・第104回D別冊(原本の該当ページ)
別冊No.7B 拡張期のカラードプラ四腔断面。左房から右房へ向かう血流シグナルがみられる。
別冊No.7B / 出典:厚生労働省・第104回D別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

無症状の学童の心雑音で、四腔断面では右房と右室が左心系より大きく、カラードプラで左房から右房へ向かう血流が映っています。心房中隔欠損症で、左右短絡により右心系に容量負荷がかかります。公式正答はbeです。

画像の見方

No.7Aで右房・右室の拡大と心房中隔の欠損を疑う像、No.7Bで心房中隔を左房から右房へ横切る血流を認める(本解説の読影)。

各選択肢の検討

a.左房拡大。誤り。短絡血は左房から右房へ抜けるため、心房中隔欠損症で負荷がかかるのは右房・右室です。本図でも左房は右房より小さく見えます。

b.右室拡大。正しい。公式正答の一つ。持続する中等度以上の短絡は右房と右室の容量負荷を起こし、図でも右室が左室より大きく見えます。

c.左室拡大。誤り。増えた血流は右室から肺へ向かい、左室の容量負荷にはなりません。図でも左室は右室に押されて小さく見えます。

d.僧帽弁逆流。誤り。別冊No.7Bは拡張期の像で、映っているのは心房間の血流です。僧帽弁逆流は収縮期に左室から左房へ向かう血流として確認するもので、本図に逆流の所見はありません。

e.心房内左右短絡。正しい。公式正答の一つ。心房中隔の位置を左房側から右房側へ横切る血流シグナルが、左右短絡に一致します。

覚えるポイント

心房中隔欠損症は左右短絡で右房・右室が拡大する。左心系は拡大しない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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