小児急性中耳炎の背景と起炎菌|第104回医師国家試験D14

第104回医師国家試験 D14(2010年)

正答:a・e

問題

小児急性中耳炎で正しいのはどれか。2つ選べ。

a.感冒罹患に続発する。

b.早期から抗菌薬を投与する。

c.5歳以上の小児では難治化しやすい。

d.最も多い起炎菌は黄色ブドウ球菌である。

e.保育所などでの集団生活は危険因子である。

正答の理由

急性中耳炎は多くが上気道感染に伴って起こり、乳幼児に最も多く、保育所などの集団生活は危険因子です。主な起炎菌は肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリスで、軽症例には初期観察という選択肢があります。a・eが正しい記述です。

各選択肢の検討

a.感冒罹患に続発する。正しい。上気道感染に伴うことが多く、未熟な耳管を介して中耳に波及します。

b.早期から抗菌薬を投与する。誤り。一律ではありません。日本の診療ガイドラインは初版(2006年)から軽症例には抗菌薬を投与しない方針で、MSDでも6〜23か月の非重症片側例や24か月以上の非重症例では初期観察が選択肢です。

c.5歳以上の小児では難治化しやすい。誤り。問題になるのは低年齢のほうです。本症は低年齢児に多く、日本のガイドラインの重症度スコアは24か月齢未満に3点を加算します。5歳以上を難治化の因子とする記載は確認した資料にありません。

d.最も多い起炎菌は黄色ブドウ球菌である。誤り。主な起炎菌は肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリスです。日本のガイドラインも肺炎球菌とインフルエンザ菌を主要な病原菌としています。

e.保育所などでの集団生活は危険因子である。正しい。保育施設への通園は、受動喫煙や家族歴と並ぶ危険因子です。

覚えるポイント

小児急性中耳炎は上気道炎に続発し、主な菌は肺炎球菌・インフルエンザ菌・モラクセラ。軽症は初期観察も可。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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