第104回医師国家試験 C12(2010年)
正答:d
問題
腹部で限局性の膨隆を示すのはどれか。
a.肥満
b.腹水
c.鼓腸
d.ヘルニア
e.イレウス
正答の理由
ヘルニアは腹壁の欠損から腹腔内容が突出するので、その部位に限局した膨隆として見えます。腹水や腸閉塞は仰臥位で腹部が凸状に見える原因に挙げられます。肥満と鼓腸の分布は参照節に記載がなく、病態からの判断です。
各選択肢の検討
a.肥満。誤り。脂肪の蓄積で腹部全体が膨らむのが通常です(病態からの判断)。
b.腹水。誤り。腹腔内に広がる液体で、仰臥位で腹部が凸状に見える原因に挙げられ、打診では濁音を呈します。
c.鼓腸。誤り。腸管内のガス貯留で腹部が広く膨満します(分布は病態からの判断)。
d.ヘルニア。正しい。腹壁の欠損部から内容が脱出し、鼠径部などに局所の膨隆を生じます。
e.イレウス。誤り。腸閉塞は腹部が凸状に見える原因に挙げられ、打診では鼓音を呈します。局所の膨隆を特徴とするものではありません。
覚えるポイント
腹部全体の膨隆は腹水・腸閉塞など、限局性の膨隆はヘルニアや腫瘤を考える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第104回医師国家試験問題および正答
- Evaluation of the Gastrointestinal Patient – MSD Manual Professional Edition
- Hernias of the Abdominal Wall – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。