アレルギー反応の型と代表疾患|第104回医師国家試験B17

第104回医師国家試験 B17(2010年)

正答:c

問題

アレルギー反応の分類と疾患の組合せで正しいのはどれか。

a.Ⅰ型アレルギー ——— 特発性血小板減少性紫斑病〈ITP〉

b.Ⅱ型アレルギー ——— 混合性結合組織病

c.Ⅲ型アレルギー ——— クリオグロブリン血症

d.Ⅳ型アレルギー ——— Goodpasture 症候群

e.Ⅴ型アレルギー ——— 慢性甲状腺炎〈橋本病〉

正答の理由

血中の抗原抗体複合体が組織に沈着して起こるのがⅢ型で、クリオグロブリン血症はその代表に挙げられます。Ⅱ型は細胞表面や基底膜の抗原に抗体が直接結合する反応、Ⅳ型は抗体を介さないT細胞の反応です。公式正答はcです。

各選択肢の検討

a.Ⅰ型アレルギー ── 特発性血小板減少性紫斑病〈ITP〉。誤り。ITPの主な機序は血小板抗原に対する自己抗体で、抗体が付いた血小板が脾臓などで破壊されます。IgEと肥満細胞によるⅠ型ではなく、抗体が細胞表面の抗原に結合するⅡ型の定義に合う機序です。

b.Ⅱ型アレルギー ── 混合性結合組織病。誤り。MCTDはSLE・全身性硬化症・多発性筋炎の特徴が重なり、リボ核蛋白に対する抗核抗体が高力価になる症候群として定義されます。参照したMSDのⅡ型の疾患例にMCTDは挙げられていません。

c.Ⅲ型アレルギー ── クリオグロブリン血症。正しい。クリオグロブリンは冷却で沈殿する免疫グロブリンで、免疫複合体による小血管炎を起こします。MSDもⅢ型の疾患に列挙しています。

d.Ⅳ型アレルギー ── Goodpasture 症候群。誤り。Goodpasture症候群(抗GBM病)は基底膜に対する抗体が組織を傷害するⅡ型です。Ⅳ型は抗体を介さずT細胞が担う遅延型反応で、接触皮膚炎などが代表です。

e.Ⅴ型アレルギー ── 慢性甲状腺炎〈橋本病〉。誤り。Ⅴ型は受容体などを刺激する抗体による反応を指す呼び方で、TSH受容体を刺激する自己抗体で起こるBasedow(Graves)病がこの説明に合います。参照したMSDはⅠ〜Ⅳ型で分類し、Ⅴ型を独立して立てていません。橋本病はリンパ球浸潤を伴う慢性の自己免疫性炎症で、MSDはⅡ型の例に挙げています。

覚えるポイント

Ⅱ型は抗体が細胞・基底膜に結合、Ⅲ型は免疫複合体の沈着、Ⅳ型はT細胞。クリオグロブリン血症はⅢ型、Goodpasture症候群はⅡ型。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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