母体投与薬の児への影響|第104回医師国家試験A17

第104回医師国家試験 A17(2010年)

正答:e

問題

母体に投与した薬物と児への影響の組合せで正しいのはどれか。

a.インドメタシン ── 呼吸抑制

b.塩酸リトドリン ── 動脈管収縮

c.副腎皮質ステロイド ── 新生児けいれん

d.硫酸マグネシウム ── 心筋肥厚

e.ワルファリン ── 脳出血

正答の理由

ワルファリンは妊娠中の使用で致死的な胎児出血を起こしうる薬です。公式正答はeです。他の肢は影響が入れ替えられており、動脈管収縮はインドメタシン、心筋肥厚はリトドリン、呼吸抑制は硫酸マグネシウムの影響として覚えます。

各選択肢の検討

a.インドメタシン──呼吸抑制。誤り。問題になるのは動脈管の早期閉鎖と、胎児尿量減少による羊水過少です。使用は短期間かつ妊娠32週未満に限られます。

b.塩酸リトドリン──動脈管収縮。誤り。添付文書には注射剤の報告として、胎児・新生児の心不全、可逆的な新生児心室中隔壁の肥大、新生児低血糖などが記載されています。動脈管収縮はインドメタシンの影響です。

c.副腎皮質ステロイド──新生児けいれん。誤り。早産が迫るときに児のリスク軽減を目的に投与する薬で、確認した資料に新生児けいれんを影響として挙げる記載はありません。けいれんの頻度を比較した本文は今回未確認なので、頻度の主張はしません。

d.硫酸マグネシウム──心筋肥厚。誤り。新生児の嗜眠、筋緊張低下、一過性の呼吸抑制が知られています。ただし重篤な新生児合併症はまれです。

e.ワルファリン──脳出血。正しい。添付文書は妊娠中使用で致死的な胎児出血を警告しています。中枢神経の異常は妊娠中期・後期の曝露で胎児出血に続いて起こりやすく、報告される所見に頭蓋内出血があります。

覚えるポイント

インドメタシン=動脈管閉鎖、リトドリン=心筋肥厚・低血糖、硫酸Mg=呼吸抑制、ワルファリン=胎児出血。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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