急性扁桃炎と扁桃周囲膿瘍の鑑別|第104回医師国家試験A14

第104回医師国家試験 A14(2010年)

正答:b・c

問題

急性扁桃炎と扁桃周囲膿瘍との鑑別に有用な所見はどれか。2つ選べ。

a.膿栓

b.開口障害

c.口蓋垂偏位

d.口蓋扁桃腫大

e.頸部リンパ節腫大

正答の理由

扁桃周囲膿瘍では扁桃の外側に膿がたまり、上方の軟口蓋が限局して膨らみ、軟口蓋と口蓋垂が偏位し、強い開口障害を生じます。これらは炎症が扁桃の外へ及んだことを示すので鑑別に役立ちます。公式正答はb・cです。

各選択肢の検討

a.膿栓。鑑別には有用でない。急性扁桃炎でも扁桃に膿性の滲出物がよくみられ、扁桃周囲膿瘍でも扁桃の発赤と滲出物はよくみられるので、両者を分けません。

b.開口障害。正しい。膿瘍では開口障害が強く出ます。炎症が扁桃の外へ及んだ所見として、単純な扁桃炎との違いを示します。

c.口蓋垂偏位。正しい。膿瘍の膨隆で軟口蓋と口蓋垂が反対側へ押されます。片側性の強い咽頭痛と合わせて疑います。

d.口蓋扁桃腫大。鑑別には有用でない。急性扁桃炎でも扁桃は赤く腫れ、膿瘍でも扁桃の上方が腫れます。腫大の有無ではなく、片側の限局した膨隆と偏位をみます。

e.頸部リンパ節腫大。鑑別には有用でない。急性扁桃炎でも圧痛のある頸部リンパ節腫大がみられ、膿瘍でも非対称な腫大がみられます。腫大の有無で区別はできません。

覚えるポイント

扁桃周囲膿瘍は開口障害と口蓋垂偏位が決め手で、含み声(hot potato voice)も特徴。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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