IPMNの画像・内視鏡所見|第104回医師国家試験A4

第104回医師国家試験 A4(2010年)

正答:a

問題

膵管内乳頭粘液性腫瘍〈IPMN〉の検査所見で誤っているのはどれか。

a.造影CT ── 全体に肥厚した被膜

b.内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉 ── 膵管の拡張

c.磁気共鳴胆管膵管撮影〈MRCP〉 ── ブドウの房状の形態

d.十二指腸内視鏡検査 ── Vater乳頭口開大

e.膵管鏡検査 ── イクラ状上皮

正答の理由

IPMNは膵管内に発生して粘液を産生し、膵管と交通する腫瘍で、卵巣様間質を欠く点で粘液性嚢胞腫瘍(MCN)と区別されます。主膵管拡張、分枝型のブドウの房状嚢胞、粘液排出による乳頭開大、膵管鏡のイクラ状隆起が特徴です。全体を覆う厚い被膜はIPMNの特徴ではなく、線維性被膜と厚い壁はむしろMCNの特徴です。公式正答はaです。

各選択肢の検討

a.造影CT──全体に肥厚した被膜。誤り(正答)。IPMNは膵管の拡張や膵管と交通する嚢胞として描出され、全体を厚い被膜が包む形は典型ではありません。線維性被膜に囲まれ壁が厚く造影される単房性嚢胞は、膵管と交通しないMCNの像です。IPMNでも嚢胞壁の肥厚や増強は悪性化を警戒する所見として評価しますが、全体を包む被膜とは別です。

b.ERCP──膵管の拡張。正しい。主膵管型や混合型ではびまん性または区域性の主膵管拡張を示します。

c.MRCP──ブドウの房状の形態。正しい。分枝型は単房性または多房性の嚢胞で、ブドウの房に似た形をとります。

d.十二指腸内視鏡検査──Vater乳頭口開大。正しい。粘液の排出で乳頭が開く「魚の口」様所見で、特異度は高いものの、みられるのは一部の患者です。

e.膵管鏡検査──イクラ状上皮。正しい。膵管鏡では魚卵様の隆起がみられ、血管構造の有無や絨毛状変化も病変の評価に用います。

覚えるポイント

IPMNは膵管交通+粘液。ブドウの房、乳頭開大(魚の口)、イクラ状が合言葉で、厚い被膜はMCNの像。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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