向精神薬による高プロラクチン血症|第103回医師国家試験H30

第103回医師国家試験 H30(2009年)

正答:d

問題

31歳の女性。8か月間の無月経を主訴に来院した。1年前から不眠、気分の落ち込みと不安感のため、向精神薬を処方されている。身長158cm、体重54kg。内診で子宮は鶏卵大で可動性は良好である。経腟超音波検査で子宮と卵巣とに異常を認めない。

無月経の原因として最も考えられるのはどれか。

a.妊娠

b.体重減少

c.早発閉経

d.高プロラクチン血症

e.多嚢胞性卵巣症候群

正答の理由

1年前からの向精神薬内服のあとに無月経となり、体格は標準で子宮と卵巣にも異常がありません。抗精神病薬や一部の抗うつ薬は高プロラクチン血症を起こし、これが続発性無月経の原因になります。公式正答はdです。確定にはプロラクチン測定と処方薬の確認が必要で、問題文にそれらの記載はありません。

各選択肢の検討

a.妊娠。無月経を見たら最初に除外する原因ですが、8か月の無月経で子宮は鶏卵大、超音波でも異常なしなので否定的です。

b.体重減少。BMIは約21.6で痩せではなく、体重が減ったという病歴もありません。

c.早発閉経。40歳未満で卵巣機能が低下した状態で、FSH高値とエストロゲン低値で診断します。本文に更年期様症状や検査値の記載はなく、向精神薬の方が説明しやすい状況です。

d.高プロラクチン血症。向精神薬との時間関係が合い、子宮と卵巣に異常がないことにも矛盾しません。

e.多嚢胞性卵巣症候群。高アンドロゲン症状、排卵障害、多嚢胞性卵巣の所見のうち2つ以上で診断します。本例では超音波所見が正常で、高アンドロゲン症状の記載もありません。

覚えるポイント

若い女性の続発性無月経で向精神薬内服があれば、薬剤性の高プロラクチン血症を考える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第103回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました