第103回医師国家試験 H1(2009年)
正答:d
問題
触診が有用でないのはどれか。
a.肝腫大
b.心尖拍動
c.筋性防御
d.肺肝境界
e.甲状腺腫
正答の理由
肺肝境界は、肺の上で響く共鳴音が肝臓の上で濁音に変わる位置を探して決めるもので、打診の所見です。空気を含む肺と肝臓の境は手で触れて確かめられません。他の4肢はいずれも触診で評価します。公式正答はdです。
各選択肢の検討
a.肝腫大。誤り。吸気で下がる肝下縁を指先で触れ、大きさ・硬さ・圧痛を評価できます。
b.心尖拍動。誤り。前胸部を手掌で探り、指先で位置を絞って最強拍動点を触診します。
c.筋性防御。誤り。腹壁の不随意な収縮を触診で確かめる腹膜刺激所見です。
d.肺肝境界。正しい。右鎖骨中線を胸から下へ打診し、共鳴音が濁音に変わる所が境界です。触診では評価できません。
e.甲状腺腫。誤り。甲状腺は視診に続けて触診し、腫大の有無、左右差、結節、固定を確かめます。
覚えるポイント
肺肝境界は打診。肝腫大・心尖拍動・筋性防御・甲状腺腫は触診。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- Exam of the Abdomen – Practical Guide to Clinical Medicine (UC San Diego)
- Evaluation of the Gastrointestinal Patient – MSD Manual Professional Edition
- Cardiovascular Exam – Practical Guide to Clinical Medicine (UC San Diego)
- Head and Neck Exam – Practical Guide to Clinical Medicine (UC San Diego)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。