第103回医師国家試験 G35(2009年)
正答:c
問題
高校生が野球の練習中にボールを胸に受けて意識消失した。
最も考えられるのはどれか。
a.心静止
b.洞性徐脈
c.心室細動
d.房室ブロック
e.右脚ブロック
正答の理由
前胸部への鈍的打撃の直後に倒れた若年者では、心臓震盪を考えます。心臓震盪は前胸部への直接の打撃で心室細動または心室頻拍を生じる突然の心停止と定義され、競技別では野球が最多です。選択肢のうち最も考えられるのは心室細動で、公式正答はcです。
各選択肢の検討
a.心静止。誤り。救急外来の心電図で心静止が多く記録された報告はありますが、資料はこれを最初の調律ではない可能性が高いと述べています。VFが時間とともに移行した姿と考えます。
b.洞性徐脈。誤り。心臓震盪で主に起こる不整脈として挙げられていません。打撃直後の意識消失の第一の想定にはなりません。
c.心室細動。正しい。打撃が心周期の特定の短い時相に当たるとVFやVTが誘発され、動物実験と現場の心電図でも主な不整脈とされます。
d.房室ブロック。誤り。完全房室ブロックは少数の症例報告や動物実験の一過性の所見としてありますが、主な機序ではありません。
e.右脚ブロック。誤り。資料に主な不整脈としての記載はありません。脚ブロックは動物実験で打撃時相が外れたときの一過性の所見として左脚ブロックが触れられている程度です。
覚えるポイント
若年者が胸に球を受けて倒れたら心臓震盪、調律はまず心室細動。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。