第103回医師国家試験 G29(2009年)
正答:a・d・e
問題
抗原提示機能があるのはどれか。3つ選べ。
a.B細胞
b.好中球
c.好酸球
d.樹状細胞
e.マクロファージ
正答の理由
細胞外抗原をペプチドにしてCD4ヘルパーT細胞へ提示するのが、プロフェッショナル抗原提示細胞です。これらはMHCクラスⅡ分子を恒常的に発現しており、樹状細胞、単球、マクロファージ、B細胞が該当します。公式正答はadeです。
各選択肢の検討
a.B細胞。正しい。プロフェッショナル抗原提示細胞の一つで、T細胞に抗原を提示できます。主な役割は形質細胞に分化して抗体を作ることです。
b.好中球。誤り。多形核白血球で、MHCクラスⅡを恒常的に発現するプロフェッショナル抗原提示細胞ではありません。静止時の発現はないかごくわずかです。サイトカイン刺激でMHCクラスⅡを発現し抗原提示能を獲得するとの報告はありますが、本来の役割は貪食です。
c.好酸球。誤り。これも多形核白血球で、プロフェッショナル抗原提示細胞ではありません。静止時の好酸球にMHCクラスⅡはありません。サイトカイン刺激で発現して抗原を提示したとの報告はあり、全くできないとまではいえません。
d.樹状細胞。正しい。皮膚(Langerhans細胞)や全身の組織にあり、抗原を所属リンパ節へ運んでT細胞を活性化します。
e.マクロファージ。正しい。MHCクラスⅡを恒常的に発現するプロフェッショナル抗原提示細胞です。
覚えるポイント
プロの抗原提示細胞は樹状細胞、単球・マクロファージ、B細胞。顆粒球は刺激下で提示しうるとの報告はあるが、プロには含まない。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- Cellular Components of the Immune System – MSD Manual Professional Edition
- Granulocytes: New Members of the Antigen-Presenting Cell Family
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。