第103回医師国家試験 G6(2009年)
正答:a・d・e
問題
けいれんをきたすのはどれか。3つ選べ。
a.低血糖
b.低クロール血症
c.低カリウム血症
d.低ナトリウム血症
e.低カルシウム血症
正答の理由
脳へのブドウ糖供給の不足、水の脳細胞内移動による脳浮腫、低カルシウムによる神経筋の興奮性上昇は、いずれもけいれんの原因になります。低カリウム血症は脱力や不整脈が主体です。低クロール血症は代謝性アルカローシスに伴う所見で、けいれんの直接の代表的原因として挙げるものではありません。公式正答はa、d、eです。
各選択肢の検討
a.低血糖。正しい。脳へのブドウ糖供給が不足すると、頭痛、錯乱、けいれん、昏睡が起こります。
b.低クロール血症。誤り。嘔吐などで代謝性アルカローシスを伴います。重いアルカレミアでは、イオン化カルシウムの低下を介してテタニーやけいれんが起こり得ますが、低クロールそのものの典型症状ではありません。
c.低カリウム血症。誤り。主症状は筋力低下、麻痺、呼吸不全、不整脈で、けいれん発作の代表的原因ではありません。
d.低ナトリウム血症。正しい。水が脳細胞内へ移動して脳浮腫を起こし、特に急性では頭痛、錯乱に続きけいれんや昏睡に至ります。
e.低カルシウム血症。正しい。重症(血清カルシウム7 mg/dL未満)で反射亢進、テタニー、喉頭痙攣、全身けいれんを起こします。
覚えるポイント
けいれんを起こす代謝異常の代表は低血糖、低ナトリウム血症、低カルシウム血症である。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- Hypoglycemia – MSD Manual Professional Edition
- Hyponatremia – MSD Manual Professional Edition
- Hypocalcemia – MSD Manual Professional Edition
- Hypokalemia – MSD Manual Professional Edition
- Metabolic Alkalosis – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。