乳幼児突然死症候群|第103回医師国家試験G5

第103回医師国家試験 G5(2009年)

正答:e

問題

乳幼児突然死症候群〈SIDS〉について正しいのはどれか。

a.生後1か月以内に好発する。

b.夜間よりも昼間に起こりやすい。

c.上気道閉塞によって起こる。

d.剖検を行わずに診断できる。

e.「うつ伏せ寝をやめよう」キャンペーンによって減少した。

正答の理由

SIDSは、既往や経過から予測できず、死亡状況の調査と剖検でも原因が不詳である乳幼児の突然死です。厚生省の平成10年の検討会報告は、海外の介入で最も影響が大きかったのはうつ伏せ寝をやめることと紹介し、同報告の表ではノルウェーが出生1,000対2.4(1989年)から0.6(1995年)へ低下しています。我が国の死亡数も平成8年の526人から平成19年の158人へ減っています。統計だけで全てをキャンペーンの効果と断定はできませんが、公式正答はeです。

各選択肢の検討

a.生後1か月以内に好発する。誤り。好発は生後1〜4か月で、90%が6か月未満に起こり、生後1か月までは比較的少ないとされます。

b.夜間よりも昼間に起こりやすい。誤り。英国の集団研究ではSIDS死亡の83%が夜間の睡眠中に起きており、昼間に多いとはいえません。ただし死亡はどの時間帯にもみられました。

c.上気道閉塞によって起こる。誤り。窒息などの事故とは異なる病気とされ、原因は脳の呼吸循環調節機能不全が考えられてはいるものの未解明です。

d.剖検を行わずに診断できる。誤り。定義に剖検でも原因不詳であることが含まれ、診断には完全な剖検、死亡現場の調査、臨床経過の確認が必要です。

e.「うつ伏せ寝をやめよう」キャンペーンによって減少した。正しい。うつ伏せ寝を避ける介入の後に発生率が下がった報告があり、米国のBack to Sleepも同様の例です。

覚えるポイント

SIDSは生後1〜4か月に多く、診断には剖検が必要で、うつ伏せ寝を避ける啓発の後に減少した。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第103回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました