放射線治療の晩期障害|第103回医師国家試験G2

第103回医師国家試験 G2(2009年)

正答:b・e

問題

放射線治療による晩期障害はどれか。2つ選べ。

a.脱毛

b.白内障

c.粘膜炎

d.味覚低下

e.甲状腺機能低下

正答の理由

放射線治療の有害事象は、照射中から直後に出る急性のものと、月から年の単位で出る晩期のものに分けます。MSDマニュアルは晩期合併症として、眼が照射野に入った場合の白内障や甲状腺機能低下症を挙げています。粘膜炎は急性有害事象です。公式正答はb、eです。

各選択肢の検討

a.脱毛。誤り。放射線による脱毛は比較的早期に現れ、約4 Gyを超える被曝では2〜3週以内に一時的な脱毛が生じると整理されています(より高線量では永続することもあります)。晩期障害の典型ではありません。

b.白内障。正しい。眼が照射野に入ると晩期合併症として生じます。潜伏期が長く、高線量・若年ほど短くなります。

c.粘膜炎。誤り。照射中に現れる急性有害事象です。

d.味覚低下。誤り。頭頸部照射では照射中に70〜100%で部分的または完全な味覚低下が起こり、治療後数週間から回復が始まるとされる、主に急性期の有害事象です。部分的な低下が長く残る例もありますが、本問の晩期障害としては白内障と甲状腺機能低下症が典型です。

e.甲状腺機能低下。正しい。頸部などが照射野に入った場合の晩期合併症です。治療後も甲状腺機能の確認が必要です。

覚えるポイント

放射線治療の粘膜炎は急性、白内障と甲状腺機能低下症は晩期の有害事象である。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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