第103回医師国家試験 F7(2009年)
正答:c
問題
ピンク色で泡沫状の痰を伴うのはどれか。
a.肺癌
b.肺炎
c.肺水腫
d.肺梗塞
e.気管支喘息
正答の理由
左室不全などで肺静脈圧が上がると肺胞に液体があふれます。MSDマニュアルは心原性肺水腫の所見として、高度の呼吸困難、発汗、喘鳴に加えて、ときにみられる血液の混じった泡沫状痰を挙げ、MedlinePlusも血液や血の混じった泡を喀出すると記載しています。いわゆるピンク色泡沫状痰はこの状態にあたり、公式正答はcです。読んだ資料の英語表現はblood-tinged frothy sputumで、pinkの語そのものはありません。
各選択肢の検討
a.肺癌。誤り。血痰・喀血の原因にはなりますが、ピンク色泡沫状痰の代表ではありません。
b.肺炎。誤り。咳や痰、発熱が主で、血痰を伴うことはあっても、泡沫状痰は肺水腫の特徴です。
c.肺水腫。正しい。肺胞内の液体に血液が混じり、泡立った痰になります。
d.肺梗塞。誤り。突然の鋭い胸痛や頻呼吸、頻脈に喀血を伴うことがありますが、泡沫状痰の代表ではありません。
e.気管支喘息。誤り。症状は呼吸困難、胸部絞扼感、咳、喘鳴が中心で、ピンク色泡沫状痰の疾患ではありません。
覚えるポイント
ピンク色泡沫状痰は肺水腫(血液の混じった泡沫状痰)。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- Pulmonary Edema – MSD Manual Professional Edition
- Pulmonary edema: MedlinePlus Medical Encyclopedia
- Hemoptysis – MSD Manual Professional Edition
- Asthma – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。