第103回医師国家試験 E49(2009年)
正答:e
問題
28歳の初産婦。妊娠39週時に少量の性器出血と下腹部痛とを主訴に来院した。陣痛間欠は3分で、発作は40秒である。
最初に行うのはどれか。
a.尿検査
b.血圧測定
c.血球検査
d.胎向診断
e.胎児心拍確認
正答の理由
正期の陣痛で少量の性器出血は産徴でもありえますが、出血と腹痛では常位胎盤早期剥離も除外しなければなりません。産科編2011は、切迫早産様症状に異常な胎児心拍パターンを伴うときに早剥を疑うとし、分娩第1期には入院時を含めて分娩監視装置で胎児心拍数パターンを確認するとしています。まず胎児の状態を確かめます。検査の順序そのものを明記した本文はなく、胎児の安全をすぐ確認するという考え方での正答です。公式正答はeです。
各選択肢の検討
a.尿検査。誤り。産科編2011は入院時の尿中蛋白の検査も勧めており有用ですが、胎児の安全確認より先に行うものではありません。
b.血圧測定。誤り(公式正答ではない)。産科編2011は分娩のための入院時に全例で血圧測定を勧めており、実際には並行して測ります。本問で最初に問われているのは胎児の状態の確認です。
c.血球検査。誤り。早剥を疑うときの血液検査は重要ですが、結果を待つ検査であり、最初の一手ではありません。
d.胎向診断。誤り。分娩管理に必要な情報ですが、胎児心拍で元気さを確かめた後でかまいません。
e.胎児心拍確認。正しい。その場ですぐに胎児の状態が分かり、異常があれば早剥などを疑って次の対応に進めます。
覚えるポイント
陣痛中の出血・腹痛では、まず胎児心拍。異常があれば常位胎盤早期剥離を疑う。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第103回医師国家試験問題および正答
- 産婦人科診療ガイドライン―産科編2011(日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会、Internet Archive写し)
- Management of Normal Labor (MSD Manual Professional Edition)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。